前頭葉を鍛えるだけでは認知症は予防できない!物忘れ・認知症を防ぐ脳活性化のコツ

認知症

厚生労働省の調査によると、3人に1人は、認知症もしくは認知症予備軍です。

しかも、認知症は、発症する20年前から脳細胞の破壊が始まっています。

認知症を予防するためには、脳細胞を目覚めさせる脳活性化トレーニングを行う必要があります。

どんな脳トレーニングをすれば、認知症を予防できるのか?脳の老化を防ぎ、脳を若返らせる脳トレーニング法とは?
世界中の研究で効果が実証されている脳トレーニング法について説明します。

また、何故、前頭葉を鍛えるだけでは認知症を予防できないのか?パズルや脳トレ本は、効果があるのか?などの認知症予防効果についての疑問も説明しています。

認知症を予防する脳活性化とは?

脳活性化とは、普段使っていない脳細胞を目覚めさせ、使うようにすることです。

どういうことかと言いますと、
私達の脳(大脳)は、約140億個の細胞からできています。

ですが、140億個すべての脳細胞を使っているわけではありません。

どのくらいの脳細胞が使われていると思いますか?

なんと、たったの5%です。

140億個の脳細胞のうち、使われている脳細胞は、たったの5%
残りの95%は、使われていません。

しかも、脳細胞は、20歳をピークに、減少していきます。

つまり、年をとれば、取るほど、働いている脳細胞の数が減ります。
結果、物忘れやうっかりミスが増えてくるのです。

認知症も同じです。

認知症は、年齢による減少よりも早いスピードで脳細胞が死んでいきます。

脳細胞が、どんどん死んでいき、働く脳細胞が少なくなるために、数分前の事を覚えていない等の認知症症状が起こってきます。

こうした年齢や認知症による脳細胞の減少が起こっても、脳の働きを維持するために必要なのが、普通使っていなかった脳細胞を使えるようにする脳活性化なのです。

パズルや脳トレ本などは、脳を活性化させる脳トレーニング手段です。

*脳を活性化させる脳トレーニング手段については、3章で説明します。

前頭葉だけを鍛えても認知症は予防できない!

認知症も年齢による脳の老化も、脳全体に起こります。

脳は、大脳、小脳、脳幹にわかれています。

認知症による脳細胞の破壊や脳の老化による脳細胞の減少が起こるのは、大脳です。

そして、大脳は、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つに分かれています。

前頭葉を鍛えると、認知症が予防できると言われますよね。

ですが、脳(大脳)は、前頭葉だけではありません。

つまり、前頭葉を鍛えるだけでは、認知症を予防するには不十分です。

何故か?

それは、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つの場所は、それぞれ違う働きをしているからです。

まずは、4つの場合が、どんな働きをしているのか?
簡単に、みていきましょう?

前頭葉の働きと脳活性化効果

前頭前野と運動野に分けることができます。

前頭前野

  • 物事を考える(思考力)
  • 感情をコントロールする
  • 意思決定する
  • 注意や意識を高める(集中力、注意力)
  • 計画的に物事を行う(遂行力、実行力)
  • 2つ3つの複数のことを同時に行う(注意分配、同時遂行力、デュアルタスク)

    例:魚を焼きながら、煮物をする。料理をしながら、洗濯物をたたむ。

  • 状況に合わせた判断を行う(判断力)
  • アイデアを生み出す(創造力)
  • 物事を行う時に必要な情報を一時的に記憶する(ワーキングメモリ)

    例:電話帳で電話番号を確認、番号を一時的に記憶して、電話をかける。

  • 蓄えられている膨大な記憶、知識の中から必要な情報を引き出す(記憶の想起)
  • 言葉を話す(コミュニケーション力)

どれが欠けても生活に支障がでてしまう働きばかりですね。
これが脳の司令塔と呼ばれている前頭前野の働きです。

前頭前野を活性化することで、記憶力の改善や集中力、注意力を高めることができます。

*一般的に前頭葉というと、前頭前野を指していることが多いです。
テレビや本で目にする「前頭葉」は、前頭前野のことです。

運動野

  • 手の動き、足の動き、顔の動きなど体を動かす指令を出します。

頭頂葉の働きと脳活性化効果

  • 温度、痛み、さわり心地といった体が感じる温痛覚と触覚を認識します。
  • ものの大きさや形、色を認識します。
  • 物体の距離間、遠近感、左右、上下を判断します。
  • 足し算、引き算、かけ算、わり算などの計算を行います。
  • 目や耳から入ってきた情報を整理し、前頭葉に伝える。

頭頂葉を活性化させることで、車をぶつけたり、こすったり等、車運転中の事故を減らすことができます。

また、脳の司令塔である前頭葉が働くために、縁の下の力持ちとして重要な役割を担っています。

側頭葉の働きと脳活性化効果

言語中枢があります。

  • 文字を読んで理解する。
  • 耳から入ってくる音や言葉を理解する(聴覚)
  • 過去の記憶と照らし合わせ人や物を認識する。
  • 苦い、甘い、辛いなどの味を認識する(味覚)

側頭葉を活性化させることで、人や物の名前が思い出しやすくなります。

また、言葉の理解力も高まります。

後頭葉の働きと脳活性化効果

  • 目で見たものの色や形、動きを認識します(視覚)

後頭葉を活性化させることで、目から入ってくる様々な情報を捉えやすくなります。

どうでしたか?
脳は、部位ごとに決められた役割があること、分かっていただけたでしょうか?

前頭葉は、生活を営む上で重要な役割の多くを担っている脳の司令塔です。

ですが、どんなに司令塔が優れていても、それ以外の部位の働きが低下していれば、うまく脳は機能しません。

司令塔という言葉がよく使われるサッカーを例に話をしますと、どんなに優秀な司令塔がいても、他の10人がさぼっていては、試合に勝てませんよね。

脳も同じなのです。

脳全体が連動して機能して初めて、物事を思うようにこなすことができます。

認知症も年齢による脳の老化も、脳全体に起こってきます。

だから、前頭葉を鍛えるだけでは、ダメなのです。

脳全体を鍛え、活性化させることが、脳が上手く機能するためには必要ですし、認知症予防にとっても必要不可欠なのです。

20歳を過ぎれば、1日10万個というスピードで、脳細胞の減少が起こってきます。

脳細胞の減少は、脳機能の低下に繋がります。

認知症に繋がる脳細胞の破壊は、認知症を発症する20年前から起こっています。

「物忘れしやすくなった」「うっかりミスが多くなった」は、前頭葉の働きが衰えているからです。

「車の駐車が下手になった」「車をよく擦るようになった」「道を間違えるようになった」は、頭頂葉の働きが衰えているからです。

「言われた言葉を聞き取りにくくなった」「聞き間違えをよくする」は、聴力が低下したことに加えて、聴覚を司っている側頭葉の働きが衰えているからです。

認知症を予防するためには、脳の老化を防ぐためには、脳全体を鍛え活性化させる必要がある

これが、認知症を予防する秘訣です。


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脳を鍛え活性化させるとは
脳を活性化させるとは、脳の細胞を増やすことではありません。
眠っている細胞を目覚めさせること、細胞同士のつながりを増やし、脳の働きを高めることです。このことについての詳しい説明は、「脳の老化が認知症の正体!?認知症予防のカギは脳活性化」を読んで下さい。
*認知症の種類によって、強く破壊される場所が違います。
ですが、どのタイプの認知症でも、脳細胞の破壊は、徐々に脳全体に広がっていきます。

 

脳が10歳若返る!認知症予防のための脳活性化トレーニング法を紹介

さて、ここからは、具体的に何をすると脳全体を鍛えることができるのか?
具体的な脳トレーニング法を紹介していきます。

認知症予防のための脳活性化トレーニング法➀:脳トレ本に毎日取り組む

今、世界中で、脳トレ本の効果を検証する研究や調査が行われています。

そして、先日、50歳以上の男女1万人を調査した研究報告が発表されました。(イギリス)

その調査報告によると、
毎日、脳トレ問題に取り組んでいる人は、たまに脳トレ問題に取り組む人に比べて、脳年齢が10歳も若かったそうです。

さらには、年齢とともに衰える「記憶力」「判断力」「注意力」「遂行力」が衰えにくいそうです。

ただ、やみくもに、脳トレ本に取り組めばよいか?というと、そうではありません。
きちんとポイントを押さえて、取り組むことが効果を出すためには、重要です。

そこで、どんな脳トレ本を使うのが良いのか?どのように取り組むと効果的なのか?
脳トレ本に取り組む際のポイントについて説明します。

*様々な種類の脳トレ本がありますが、ここでは、計算、漢字の読み書き、クロスワード、間違い探し、迷路など頭を使う問題(脳トレ問題)を解くことによって脳の働きを高める(脳を活性化させる)ことを目的に作られた本を脳トレ本と呼ぶことにします。

脳の老化を防ぐ脳トレ本活用術ポイント➀:1種類ではなく、たくさんの種類の脳トレ問題を解く

計算問題ばかり、間違い探しばかりではなく、計算問題もするけれど、間違い探しもする。
という具合に、なるべく多くの種類の脳トレ問題を解くようにします。

なぜか?
それは、脳は分業制で、担当している働きが場所によって違うからです。

どういうことかというと、
脳トレ問題には、いろいろな問題がありますよね。

それぞれ、どんな効果があるか知っていますか?

え!問題によって効果が違うの?と思った方もいますよね。

脳トレ問題は、問題の種類によって、鍛える脳機能が違います。

どう違うのか?代表的な脳トレ問題を例にあげながら説明していきます。

icon-chevron-circle-right 計算問題
計算問題、例えば、「15+21=」といった問題ですね。
計算問題では、主に「数字の計算」を担当している側頭葉が鍛えられます。

icon-chevron-circle-right 間違い探し
間違い探しは、2枚のイラストや写真を見比べながら、違う部分を探す問題ですね。
間違い探しでは、主に「色や形の認識」を担当する頭頂葉が鍛えられます。

icon-chevron-circle-right 迷路
迷路は、スタートからゴールまでの道のりを見つける問題ですね。
迷路では、主に「計画的行動」を担当する前頭葉前頭前野が鍛えられます。

このように、脳トレ問題の種類によって、主に使われる脳機能が違います。
つまり、問題を解く時に、活性化される脳の場所も違ってきます。

ですので、脳全体を活性化させるためには、鍛えるためには、色々な種類の脳トレ問題を解く必要があるのです。

ここで紹介した脳トレ問題を解くことで鍛えられる部位は、主に鍛えられる部位です。
問題によっては、その他の脳機能や部位が鍛えられる問題もあります。

脳の老化を防ぐ脳トレ本活用術ポイント➁懐かしい!またはワクワクする!感情が沸き起こるものをする

懐かしい気持ちやワクワクする気持ちは、脳のドーパミン分泌を増やし、報酬系と呼ばれる脳の伝達回路を通して、海馬・扁桃体・前頭前野を刺激します。

海馬は、記憶の中枢ですので、刺激され、活発に働くことで記憶力がアップし、物忘れを減らしてくれます。

扁桃体は、感情の中枢で、刺激されると、気持ちがポジティブになりやすく、不安感や孤独感、憂うつな気持ちを和らげ、ストレスを軽減してくれます。

脳トレを行う際は、懐かしい気持ちになれるもの又は、ワクワク気分を感じられるものを選んでするようにしましょう!

※文字ばかり、数字ばかりのものは、頭頂葉が活性化しませんので注意です。

脳の老化を防ぐ脳トレ本活用術ポイント➂:長時間しない

人間の集中力は、もって10分と言われています。
脳トレ問題が解けない時、何時間も考え込んでいませんか?

その行為は、脳を疲れさせるだけです。
脳が疲れてしまうと、脳機能も低下してしまい、かえって逆効果です。

1問10分を目安に脳トレ問題に取り組んでみましょう!

10分考えても解けない問題に出くわした時は、そこでストップ!休憩をとりましょう!

脳の老化を防ぐ脳トレ本活用術ポイント➃:継続できるものを選ぶ

脳トレ本って、最初はいいけど、途中で止めてしまう人って、意外と多いのですよね。

「継続は力なり」という言葉がありますよね。
脳トレも同じです。1か月よりも3か月、半年とコツコツ取り組んでいくことで初めて効果を発揮します。

1日に何ページもする必要はありません。長く続けることが大切です。

どうしても、長く続くかない!という人は、同じ問題が続く形式の「ドリル式脳トレ本」ではなく、
いろいろな問題が楽しめる問題バリエーションの多い脳トレ本を使用してみては、いかがでしょうか?

脳の老化を防ぐ脳トレ本活用術ポイント➄:色で、さらに脳を刺激

真っ赤に染まった紅葉や雪の金閣寺など色鮮やかなものは、記憶に残りやすいと感じたことはありませんか?

カラーとモノクロ、どちらが記憶に残りやすいかを実験した研究があります。

それによると色記憶は直接、記憶を司る海馬に入っていき、記憶に残りやすいそうです。

また、赤い色は興奮、青い色は落ち着きという具合に、
色は感情も刺激します。

つまり、色彩豊かなカラーの脳トレ本は、記憶を司る海馬や感情を司る偏桃体を刺激する作用があります。

偏桃体とは
海馬のすぐ近くにあり、感情を司る脳の重要器官。
「楽しい」「面白い」などのプラス感情によって刺激されると脳全体の働きを高める指令を出す。
逆に「面倒」「つまらない」などのネガティブ感情によって刺激されると脳全体の働きを弱めてしまう指令を出す。

全体的に、脳トレ本は、前頭葉とくに前頭前野の働きを高め、活性化させるものが多いです。

それは、前頭葉には、生活を送るうえで必要不可欠な脳機能が集まっている脳の司令塔だからです。

ですが、前頭葉を鍛えるだけでは、不十分です。

なぜなら、脳は、前頭葉だけでなく、他の3つの部位(頭頂葉、側頭葉、後頭葉)も一緒に連動して働くことで、機能しているからです。

どんなに前頭葉を鍛えて、優秀な前頭葉を作り上げても、他の3つの部位の働きが低下していては、上手く脳は機能しません。

実際に、「脳トレに認知症予防効果はない」としている研究結果もありますが、そうした研究に共通しているのは、前頭葉だけ、もしくは、脳の一部だけを活性化させるトレーニングを使用しています。

ここで紹介したポイントを押さえて、脳を若返らせ、認知症の予防につながる脳トレーニングに励みましょう!

[surfing_voice icon=”https://www.toyoda-clinic.info/blog/wp-content/uploads/2019/01/zou.png” name=”とよだクリニック” type=”l big” bg_color=”#00FF7F” font_color=”#000000″ border_color=”eee”] この記事を執筆した医師の豊田早苗先生が問題作成された脳トレ本があります。その中から最新作の1冊を紹介させて頂きます。他の脳トレ本との違いを実際に手に取って実感してみて下さい。
[/surfing_voice]

[surfing_voice icon=”https://www.toyoda-clinic.info/blog/wp-content/uploads/2019/01/zou.png” name=”とよだクリニック” type=”l big” bg_color=”#00FF7F” font_color=”#000000″ border_color=”eee”] 「日本全国ご当地自慢脳トレブック」は、北は北海道から南は沖縄まで、47都道府県のご当地名物や自慢の観光地が間違い探しや迷路、しりとりやパズルなど多種多様な脳トレ問題になって登場しています。
47都道府県全て登場しており、郷里の懐かしい食べ物や旅行で訪れた思い出の地に出会うことで認知症予防やリハビリに効果のある回想ができます。
さらには、記事で説明した認知症予防に効果的な脳トレ法の5つのポイントがしっかり押さえられていますし、
「記憶力」「判断力」「注意力」「遂行力」など年齢とともに衰える脳機能を満遍なく鍛えられる問題がそろっています。
是非、実際の問題を解いてみて下さい!
[/surfing_voice]

 

脳トレ問題を解く

 

日本全国ご当地自慢脳トレブックは、共同通信社でも取り上げられました。

 

認知症予防のための脳活性化トレーニング法②:パズル

数年前になりますが、カナダのトロント大学が「運動や食事、脳トレなど認知症予防効果があるとされているものを調査した結果、明らかな認知症予防効果があったのはパズルだけであった」とする研究論文を発表しました。

パズルと一口に言っても、ジクソーパズルに代表される図形パズルからクロスワードに代表される文字パズルなど色々あります。

ここでは、ピースを組みわせて形を作る図形パズルについて説明させていただきます。

ジクソーパズルを想像してみてください。

図形パズルに取り組むとき、
ピース同士の形やピースに描かれている柄をヒントに、組み合わせて行きますよね。

この時に使われている脳機能は、

  • 完成すると出来上がる絵柄を記憶しておく(前頭葉ワーキングメモリ)
  • ピースの形や大きさを認識する(頭頂葉)
  • ピースに描かれている色や形からつながるピースを探す(前頭葉推察力、注意力)
  • 指先を動かしピースを組み合わせていく(前頭葉運動野)

つまり、図形パズルは、頭頂葉や前頭前野を刺激し、活性化させることに加えて、指先を使う動きが加わりますので、前頭葉運動野も刺激され、より広範囲に脳を活性化させることができます。

とよだクリニック認知症予防センターでも、「かたち合わせパズル」という平面パズルを開発し、実用新案も取得しています。

ジクソーパズルは、

  • ピースの数が増えると難しくなる。
  • 完成したら、バラバラにしたくなく、繰り返し使えない。

という問題があり、どうしても「認知症予防に必要な継続的に取り組む」という面で難点がありました。

そこで、三角形や四角形など単純な図形を組み合わせて、家や船などの形をつくるパズル「かたち合わせパズル」を開発しました。

何度も繰り返し取り組めますし、家や船、鳥など、普段知っている物の形を作るので、楽しく取り組めます。
実際、認知症(特に脳血管性認知症)と診断された方の症状改善も認められました。

「かたち合わせパズル」は、病院や介護施設でも採用してもらい、すべての在庫がなくなったため販売終了しました。

現在は、遊び方も脳活性化効果もアップした「立体かたち合わせパズル」です。

パズル詳細
ジクソーパズルに代表される平面的な図形パズルよりも、もっと効果的に脳を活性化させるパズルがつみきに代表される立体図形パズルです。立体図形パズルの認知症予防効果については、
「前頭葉と頭頂葉を鍛える立体図形パズルで脳トレーニング」で説明しています。

↑画像をクリックすると記事が読めます。

認知症予防のための脳活性化トレーニング法③:塗り絵

線で描かれている絵に自分が好きなように色を塗っていくのが塗り絵ですね。

塗り絵は、単に色を塗っていくだけと思われがちですが、違います。

自分の中で出来上がりのイメージを持ち、どこにどの色をどのように塗っていくか考えなければいけません。

つまり、創造力と思考力が必要とされます。

加えて、色を塗る場所の認識や自分塗った色の認識ができなければ、塗り絵を完成させることはできません。

ただ色を塗るではなく、色の配置や濃さなども考えながら塗り絵を行うと、脳がより活性化されて効果的です。

認知症予防のための脳活性化トレーニング法④:折り紙

子供の頃にした記憶のある懐かしい紙遊びですね。

鶴?手裏剣?風船?
何を折って遊びましたか?

折り紙は、1枚の正方形の紙を折り方に従って折っていくと、物の形が出来上がります。

  • どう紙を折ればよいのか考える(前頭前野思考力)
  • 計画的に紙を折っていく(前頭前野遂行力)

この2つの作業ができてはじめて、折り紙を折ることができます。

さらには、折り紙を折るために指先を使いますね。
指先運動は、前頭葉の運動野を刺激します。

また、折り紙は、自分が好きなように折ることもできます。
これは、アイデアを生み出す創造力を鍛えることになります。

折り紙は、前頭葉を強力に刺激する遊びだったのです!

あれ?前頭葉だけ?
それでは、不十分なのでは?

そうです。その通りです。
ですが、折り紙は、ちょっと違います。

折り紙は、カラフルな色の紙を使いますよね。
どの色の紙を使って、折り紙しようか?考えますよね。

また、お手本となる本を見ながら、どの形を折ろうか?考えますよね。

つまり、折り紙をする時には、色と形の認識をする頭頂葉も使われているのです。

せっかくですので、昔懐かしい折り紙に取り組んでみましょう!

ここで紹介した脳トレーニング法以外にも、オセロや将棋、囲碁、音読など、脳の働きを高めて活性化させるものがいくつもあります。
オセロや将棋、囲碁、音読の効果については、別記事で、前頭葉を鍛える方法として紹介しています。
ご興味のある方は、読んでみて下さい。

合わせて読みたい!

 
ですが、どの脳トレーニングにも共通して言えることは、

  • 楽しんですること
  • 継続すること

この2つが認知症予防効果を発揮するためには必要不可欠です。

まずは、自分がやってみたい!と思ったものから取り組んでみましょう!

まとめ

認知症を予防する脳トレーニング法そして脳トレ本に取り組む際のポイントについて説明させて頂きました。

認知症は、進行性の病気で発症してしまうと、なかなか改善することは難しい病気です。

ですので、自分には関係ないと思わず、予防に取り組んで頂き、発症を防いで欲しいと思います。

脳トレーニング以外に、食事と運動も認知症を予防するためには必要なことです。

icon-chevron-circle-right 「認知症予防は毎日の食事から!脳に良い食べ物と悪い食べ物を紹介」

icon-chevron-circle-right 「認知症は予防できる!脳を活性化させる運動方法と予防体操を紹介」

も合わせて読んでみましょう!

また、何故、脳を鍛えることが認知症予防になるのか?については、「脳の老化が認知症の正体!?認知症予防のカギは脳活性化」で詳しく説明しています。

コメント

  1. 影山光弘(健康奉仕=兼好法師) より:

    賢い人ほど難しく深い内容を易しく(優しく)分かりやすく説明出来るものです❗とても分かりやすく又実効性あるものばかりシェア&活用させて頂きます⤵️

    • 豊田早苗 より:

      影山様
      コメントありがとうございます。
      多くの方が認知症予防に取り組まれる中で、この記事がお役に立てれば、嬉しい限りです。

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